どれがデネブ、アルタイル、ベガ?織姫、彦星の見分け方4パターン
織姫星と彦星の見分け方。
言わずもがな。
織姫星とはこと座のベガ。
彦星とはわし座のアルタイル。
街中で晴れた夜空を見上げたとき、
夏の大三角形はすぐに見つかると思うのです。
もう明らかに明るい青白い星が3つ。南の空に浮かんでいますから。
この時期だと真南の天頂よりはちょっと低い位置を探すと見つかりやすいかも。
ちなみに旧暦の七夕(8月7日ごろ)はもっと高い位置にあります。
(もし赤い星をカウントしているのでしたらそれはアンタレスか火星です。もうちょっと空の高いところを見てみてください!)
しかしここでありがちな疑問が一つ。
「どれがデネブ、アルタイル、ベガ…?」
せっかくならカッコよく
「あれがデネブ、アルタイル、ベガ...」
と指さしてあげたいですよね。
天の川が見えるのなら川のあっち側がデネブでこっち側がアルタイルで、、、
って見つかればいいんですが街中では相当調子が良くないと天の川は見えません。
ということで僕が夜空を眺めるときに参考にする、見分け方を紹介したいと思います。
画像は
スタディスタイルさんの画像を使わせていただいております。
パターン1 飛ぶ鷲、落ちる鷲
最もアカデミックな見つけ方。
ベガはアラビア語で「落ちる鷲」を、アルタイルは「飛ぶ鷲」を意味します。
そこで下の画像をご覧ください。
ベガを頭に両翼の2つの星を繋げると翼をたたみ、落ちていく鷲の姿が。
アルタイルを頭に両翼の2つの星を繋げると翼を広げ、空を飛ぶ鷲の姿が見つかります。
この見つけ方ができるとカッコいいんですが両翼の星がそれほど明るい星ではなく
見えない時は見えないので他の見分け方も紹介しましょう。
パターン2 消去法
わし座、こと座、はくちょう座の仲で一番見つけやすいのははくちょう座。
なのでまず、はくちょう座を見つけ、はくちょうの左手にあるのが織姫。右手にあるのが彦星と覚えるパターンです。
はくちょう座の比較的明るい星で結ばれる十字の星の並び。
北十字星(いわゆる「ノーザンクロス」というやつです)をまず見つけましょう。
クロスしている地点が2等星のアルビレオ。
銀河鉄道の夜でおなじみの星であり、黄色と青の2つの星が重なって一つに見える二重星であることでも有名です。
宮沢賢治は銀河鉄道の夜でこのアルビレオを次のように表現しています。
窓の外の、まるで花火でいっぱいのような、あまの川のまん中に、黒い大きな建物が四棟(むね)ばかり立って、その一つの平屋根の上に、眼もさめるような、青宝玉(サファイア)と黄玉(トパース)の大きな二つのすきとおった球が、輪になってしずかにくるくるとまわっていました。
サファイヤとトパースですって。めっちゃ素敵やん。
8倍程度の双眼鏡でも調子が良ければこのサファイヤとトパースは見つけられるので挑戦してみてください!
アルビレオとデネブが見つかればもう見つけたも同然。
あとは十字形になるように見える星を結んでやれば北十字星が完成するはずです。
時々はくちょう座のどっちが頭でどっちがおしりだったか分からなくなる人がいます。
そんな時は
はくちょうの臀部がデネブ。
と覚えときましょう...
パターン3 明るさで見分ける
デネブもアルタイルもベガもどれも1等星です。
とはいえ、同じ1等星でもその明るさには差があります。
便宜上ある程度明るい星は全部1等星と呼んでいるわけで、
ちょうど地震の震度7と同じですね。
夏の大三角形をの3つ星を明るさ順にランキング!
1位 ベガ(織姫星) こと座 0.0等星相当
2位 アルタイル(彦星) わし座 0.3等星相当
3位 デネブ はくちょう座 1.3等星相当
これは簡単ですね!
一番明るいのが織姫星でその次に明るいのが彦星。
その次がデネブというわけです!
分かりますか??
参考までにパターン1、2の関連する星にも線を引いてあります。
ホントは色が違うともっと簡単なのですが
どれも青白系の色で区別がつかないんですよね。
パターン4 大体の位置関係で覚える。
夏の大三角形は正三角形じゃなくて二等辺三角形みたいになって見えます。
(時間帯と星の高さ的にそう見えることが多い。)
だもんで
二等辺三角形の尖ってるところがアルタイル。
左下がベガ。右下がデネブ。
と覚えましょう。
なんと乱暴な覚え方でしょうか。
これで探すと50%ぐらいの確立で間違えてたりします。
でもいいじゃない。
間違っても誰も気づかないし
一番大事なのは君と一緒に星を眺めているこの時間なのだから...
おわりです。
皆様の願い事が叶いますように!